今回は大阪府大阪市都島区で、グループホームとデイサービスを展開している、たのしい家都島(株式会社ケア21)で管理職をされている福田さんにインタビューさせて頂きました。
総合施設長として目指している施設の雰囲気や、求めるメンバーについてもお伺いしてきました。
ふんわりした、柔らかい穏やかな空気感を大切にしたい
福田さんが、仕事をする上で大切にしている考え方はありますか?
福田さん(以下敬称略):会社でよく言われているのは「楽観的思考」なんですけど、僕もそれはすごく大事にしています。
やっぱり見方や考え方をちょっと変えるだけでね、もうすごく気が楽になったりすることが、いっぱいあると思うんですよね。だから職員の面談とかさせてもらうときにも、そういう話はよくしますね。
なるほど、なにか具体的なお話はありますか?
福田:そうですね、介護職の悩みって、利用者さんとの関わり方でうまくいかないとかが、やっぱり多いと思うんですよ。
ですので、そういう相談が上がってきた時には、まず自分が苦手意識持ったりとか、ちょっと感情的に高ぶったりとかして接してないかどうかっていうのを振り返ってもらうんです。
もしそういう態度で接してたら、「やっぱりそれは絶対(利用者さんにも)移りますよ」と。そうするとこっちもそれをまた受け取っちゃって、結局もう悪循環になってしまうから、こっちがそこをコントロールして笑顔で接することができたら、逆にもう絶対相手も笑顔に変わってくると思うから、ちょっとそこの考え方を変えた方がいいんじゃないって話は面談のときはしてますね。
必ずうまくいくとは限らないし、うまくいかない場合も当然あるんですけどね。
こちらの気持ちがまず大事だなっていうのは思っててですね、そういう話をさせていただくんです。
でも僕も昔からそんな思考があったっていうわけではもちろんないんですよ(笑)
昔からできたわけではないというお話ですが、メンバーのマネジメントへの考え方の変化とかはありましたか?
福田:そうですね、昔はなんていうか弱点というか、悪い点とかネガティブなところを見て、それを良い方に変えなあかんとか、変えてあげたいとかっていう思考があったかもしれません。
でも今は弱点がありつつも、その人のいいところを見てそこを伸ばすとか、そこを褒めるとかしたいって思います。
やっぱり自分も含めて誰でもネガティブな部分ってあると思うんです。それを含めて1人の人間なんで。
そういうところはみんなで補っていけば、得意な人がそういうところやってみる、苦手な人は自分が得意なとこ頑張ってっていう風にあるのがチームだと思うので、いいとこ見ていこうっていう趣向にだんだんと変わっていったと思います。
めっちゃくちゃステキなお話ですよねー。いやー、いいなぁ。。。
福田:ある程度良いことばっか言うてますよ(笑)
現実はうまくいっていることばかりじゃなくて、うまくいってないことも今でもたくさんありますよ。
ただ、空気感って僕よく言うんですけど、抽象的で目には見えないんですが、とても大事にしてます。
例えば、淀んだ空気とかって、それが漂っていたら、いいものが全然外から入ってこないと思うんですよね。だからここでも空気感は大切にしています。
柔らかな空気感を作るために笑いは欠かせない
今うまくいっていないことがあっても、淀んだ空気感にはしたくないっていうことなんですかね?
福田:そうですね。実際ここの施設も介護職員がなかなかちょっと新しい方が入ってきてくれなかったり、定着しなかったりっていうところで困ってるんですけど、なんかどっかにいいものを呼び込まない空気があるんじゃないかなっていうのは思ってます。
その前の空気が悪かったっていう否定をしたいわけじゃないですが、僕がここに移動してきてから今2ヶ月弱なんですけど、もっといい空気感を出したくて僕はそこを大事にして関わっているつもりです。
個人的にはそのふんわりした柔らかいっていうか穏やかな空気が好きなんですよ。
では、柔らかな空気感を作るために工夫されていることはありますか?
福田:1人でどこまで何ができるかってのは正直わかんないんですけど、やっぱり笑い、笑いの種類もいろいろありますけど、くだらない冗談を言ったりだとか、そういうのは一つポイントかなと。
あとは、いろんな人にまんべんなく声をかけるようにしてますね。
なるほど、声かけですね。
福田:でも、かといって、僕はめちゃくちゃおしゃべり上手ではないと思ってるんですよ、自分では。
だから、自分から喋りかけといて、めちゃくちゃ話題広がるかって言うたら、別にそんなこともないんですが(笑)
「元気」みたいな?とこから入ってとにかく喋る。そしたら喋ってるうちに「なんかちょっと元気ないな」とか、「何か考えてそうやな」とかっていうのは何となくわかるので、そっから「ちょっとゆっくり話を聞きましょうか」とかで、お話する機会作ってもらったりするんです。
そしたら、「実はちょっとこういうとこで悩んでて」とか、そっからまたいろんな相手のことを聞いたり自分のことを喋ったりしたら、お互いの理解も深まるし、「この人こういう考え方する人なんや」とかね、いろいろわかることもあるんでやっぱりコミュニケーションがないとなると、空気は穏やかにはやっぱりなっていかないと思いますね。
初心を忘れず、仲間を思いやれる人に来てほしい
福田さんとしては、どういう方にこの施設の仲間になって欲しいですか?
福田:そうですねー。まず、この仕事をあえて選ぶ人って誰かの役に立ちたいって思ってる人だと思うんですよ。まず根本に絶対それは誰でもあると思います。
お給料がいいからとか、家から近いからっていうだけで、あえてこの仕事を選ぶ人って僕はいないと思ってて。
絶対に、「人の役に立ちたい」っていう想いはどっかにあるので、その心をずっと忘れないほしいんです。
うまくいかなかったときとか、最初どういう気持ちで入ったのって思い出してほしいんです。よくある「初心忘るべからず」っていうやつですけれども。
この仕事の根本には「人の役に立ちたい」っていうところがあると思うんで、その気持ちをちゃんとずっと持ち続けていることがまず一つ大事かなと思います。
ありがとうございます。それ以外にもありますでしょうか?
福田:やっぱり、チームで仕事をするので、仲間のことを思いやれるそういう人がいいですね。
仲間を思いやれるっていうのは、具体的に言うとどういうイメージですかね。
福田:イメージですか。さっき「メンバーをどういう目で見てたんですか?」っていう話があったと思いますけど、あれと同じですね。
ネガティブな部分は全然認めて、助けてあげて、お互いに支えあいたい。そういう気持ちを常に持ってるっていうのが大事かなと思います。
インタビュー概要
インタビュー日:2024年2月
インタビュー先:たのしい家都島(グループホーム/デイサービス)
大阪府大阪市都島区御幸町1丁目6−5
インタビュワー:NOWIST株式会社 押味 隆宏